REDDY 多様性の経済学 Research on Economy, Disability and DiversitY

メンバーの研究

2018年11月

栗原房江

聴覚障害をもつ医療従事者の会 [看護師]

研究テーマ
聴覚障害をもつ看護学生および看護職の実態把握
障害をもつ医療系学生および医療従事者の修学・就労支援

その研究を始めた理由、きっかけ
これまで、障害当事者として医学的軽度から最重度への聴力変化を経験してきた。
同時に看護学生として学び、看護職として就労してきた。
その過程で我が国における当事者かつ医療従事者への支援の乏しさを痛感したため。

今までの活動・研究について
1.栗原 房江:スクランブルゾーン 看護経済・政策研究学会
「病や障害とともに生きる看護職の活用ーケアギバーとしての役割と共生社会への道」開催報告, 看護教育,59(8),p730-733,2018.
2.全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)第4回大会
 分科会B 【分科会B】「教育の質保証とテクニカルスタンダードをめぐる諸課題について」話題提供「看護基礎教育課程におけるコンフリクトとテクニカルスタンダードを充足しての合理的配慮提供の可能性-聴覚障害を例として-」栗原 房江
3.栗原 房江,加納 佳代子,瀬戸山 陽子,中津 真美,仲村 信一郎:
 看護学領域における当事者の経験共有と関係法規に基づく具体的な支援方法の創出に向けた取り組み  −関係する多領域の協働とともに−,全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)第4回大会(ポスター発表),2018.
4.栗原 房江,廣田 栄子:聴覚障害をもつ保健医療従事者の現状と課題,Audiology Japan,55, p669-678, 2012.
5.栗原 房江:障害者欠格条項をなくす会 エッセイ どんなふうにやってきたの-合理的配慮をもとめる現場から その2
 聴覚障害をもつ看護職への合理的配慮の実現に向けて,「障害者欠格条項をなくす会ニュースレター」,43号,2008年11月.

最近気になっている問題、または印象深かった出来事など
当事者かつ医療従事者は、絶対的欠格事由のあった数十年以上前から存在していた。
最近、ここ数年のうちに生じた人々であるとみなし、当事者不在のまま、研究(支援)として取り上げる場面を散見するようになった。
障害者差別解消法等に伴う一時的な流行に乗った研究者の業績のための研究(支援)となりかねない側面を危惧している。
当事者は修学から国家資格取得を経て、周囲と同様かつ等しい存在の医療専門職として未来を生きる。
研究(支援)を行う際は、当事者のキャリアや人生への介入は必須と留意され、流行に左右されない継続した取り組みを期待している。

その他、メッセージなど
医療従事関連資格における欠格事由は相対化され、障害者差別解消法や改正障害者雇用促進法が施行されつつも、当事者側から見える世界は依然、厳しく感じられる。
この世界においても、Nothing About Us Without Usのマインドで、周囲との対話を通じて今後のあり方を考えたい。

聴覚障害をもつ医療従事者の会 http://web.jndhhmp.org

栗原房江 エッセイ「日保健師助産師看護師法における相対的欠格事由と障害をもつ看護職」