REDDY 多様性の経済学 Research on Economy, Disability and DiversitY

メンバーの研究

2022年11月

小林絵理子

作家・エッセイスト

プロフィール
1977年茨城生まれ。短大卒業後、漫画雑誌の編集に携わるも自殺を図り退職し、精神科病院に入院する。退院後は、実家で母親と暮らしながら引きこもりの生活を始め、その後、精神障害者手帳を取得。
精神科デイケアに通所し、通院と服薬をこなすものの、病気がよくならず、自殺未遂と精神科病院への入退院を繰り返す。
30歳の時に実家を出て、一人暮らしをしながらデイケアに通所し、福祉的就労に就くが、自活できるだけの賃金が稼げず、実家からの送金もなくなり生活保護を受給する。
その後、NPO法人でボランティアを始め、一年後に非正規雇用で採用され生活保護を脱却。
病名は医師によって変化し、うつ病や統合失調症と告知されたが、措置入院の時にかかった医者に「複雑性PTSD」と診断される。現在も精神科への通院を続けており、トラウマ治療のためカウンセリングを受けている。

20代の頃から趣味でミニコミ(自費出版の書籍)を製作しており、自身の生活保護の体験をまとめたものが編集者の目に留まり、出版にこぎつける。
デビュー作『この地獄を生きるのだ』(イースト・プレス2017)は話題を呼び、EテレハートネットTVにて放送、新聞、雑誌など各種メディアで注目される。
その後の作品には『生きながら十代に葬られ』(イースト・プレス2019)、『わたしはなにも悪くない』(晶文社2019)、『家族、捨ててもいいですか?』(大和書房2020)、『私がフェミニズムを知らなかった頃』(晶文社2021)『私たち、まだ人生を1回も生き切っていないのに』(幻冬舎2021)がある。
『この地獄を生きるのだ』は韓国とイタリアで翻訳出版され、『家族、捨ててもいいですか?』は韓国で出版された。
また、『エリコの失敗日記』(スキマ2017)で漫画家デビューも果たしている。

精神障害当事者の視点からの文章以外にも、ロスジェネ、非正規雇用、貧困問題、機能不全家族の問題についても得意としており、各種媒体で文章を寄稿している。